成年後見人2017/02/12 12:51

S姉と、Mさん、Nさんとの会合。

成年後見人を立てる必要性があることは、皆、一致して了解しているのだが、
S姉は、何やら頼りない風情。
他にも気になることがあるのか、ちょくちょく、心ここにない感じがある。
不安なのかもしれない。
Mさん、Nさんが話を先導するわけにもいかず、
S姉も不安そうで、
認知症になった妹について愚痴を言うときだけ能弁になる。

そう言えばあんまり知らなかったけど、
情動に無防備な人たちなのかも。
自分自身に湧き起こる感情の処理が苦手そうだ。

停滞した話し合いを、方向づけて結論を出すのは、私。
なんか、とてもなじみのある役割。

結局、S姉を後見人にして、
不安そうな彼女に、私も立ち会うから、と説得。
もちろん、専門家を依頼して手続きはやってもらう。
S姉には娘がいるが、どうも娘とコミュニケーションが取れていないらしく、娘の話になると、何も言わなくなる。

若い時、しっかり(過ぎ)者に見えていた人も、
いざとなると、こんなものなのか、、、。
なんだか、茫然。

私の昨日は、また目が痛くなって、開けていられなくなって、
つい、弱気になって、子どもたちと共通のラインに眼帯姿の写真を送ったら、
娘が心配してくれて、夜、電話で話した。
私は娘に、状況を聞いてもらい、共有してもらう。
一人で抱え込むと、精神衛生上良くないので、
巻き込まない程度に、聞いてもらえるのはありがたい。

ガス抜きは要る。
一人で耐えるのは、よくない。
明らかにボケてしまった義姉の方は、
前日、財布がないとパニックになっていたそうだが、
翌日、私が電話をすると、
「財布? あるよ~♪ 財布がどうしたん?」とお気楽な声。

周りの者が、額を寄せ合って、今後の相談をしていることなど、知る由もない。

実は心配の種がさらにあって、
これまで独身で生きてきた義姉の人生に登場したことのない、男性の存在が見えてきたこと。
頻繁に電話がかかっていることをMさん、Nさんが突き止め、
S姉もこれには心配して、
後見人手続きを急ごうという運びになったのだった。
その男性は義姉によると、以前からの知り合いらしいのだが、
ここに来て初めて私たちは知ることになった人。
単に気の善い、親切な男性なのか、
一人暮らしのボケた義姉をだましている人なのか、さっぱりわからない。

先日、わかった事実は、義姉が携帯を二つ持っていて、
その男性のことを○○ちゃんと呼んでいる、ということ。
う~ん、義姉も奥が深いわ~。

やっぱり、仕事2017/02/12 19:03

昨日の不調で、今日は、どんよりしていた。
何をして過ごしたかと問われても、答えられないくらい、テレビの前でぼうっとしていた。
テレビを観るのも、意志的な行為ではなく、
ぼんやりと、ついている番組を観ている、というだけ。

で、机の前に戻って、何かをしようとして、その何かも忘れて、
ああ、そうだ、成績つけなくちゃ、と、
これは机の前に座ると自動的にスイッチが入るので作業を始めた。

そして、大学のサイトから課題提出のプログラムに入り、
学生の提出物がちゃんと出されているのを確認した頃から、
完全に覚醒して、目がぱぁっと開いているのが自分でわかった。

おー、ちゃんと出してる、と名簿を確認し、
おー、ちゃんと書いてる、と、レポートを読みながら、
エネルギーが体内を巡っているのを感じる。

私の元気の素は、やっぱり仕事なんだと、感じる瞬間だ。

これがなくなると、私、ヤバいな。

義姉も、仕事をしている頃は、シャープだった。
お喋りが止まらないとか、ふわふわとしゃべる感じは今と同じだが、
いろいろなことを知っていたし、
理数系に強い感じも、よく出ていた。

仕事を辞め、親友を亡くし、母親を亡くして、
彼女には、この世を目を見開いて見る必要がなくなったのかもしれない。

父がボケ始めた頃も、そんな感じだった。
私たちが、日々の事実を記憶にとどめるのは、それが必要だから。
仕事を辞めた父は、現実のことを記憶にとどめている必要がなくなった。
日常のことは母に任せているし、彼は、仕事を辞めたら、もう意志的に生きる必要はないのだった。
だから、どんどん、記憶を手放し、
私に会うと、私のことは自分の娘だとわかっているのだが、
「あんた、結婚してたかいな?」と尋ねてきた。
横に私の娘がいたので、
「結婚して、子どももいるよ。ほら、孫のYちゃんよ」と言ったら、
「おぉ、かわいい子や」と相好を崩していた。

この世に自分をつなぎとめるものがなくなると、ボケていいのだろう。
何も覚えている必要はない。
それなのに、身体がまだ健康だったりするので、難儀な時代だ。

母が、最期まで結構しっかりしていたのは、
日常的な家事を自分でこなしていたからだろう。
必要だから、ちゃんとボケずに覚えていたのだ。

仕事は、できるだけ長くした方がよさそうな気がする。
私のようなタイプは、すぐに父や義姉のようになってしまう気がする。