観劇2017/07/10 07:57

観劇と言いましても、
知人が主催側だったり、出演者だったりするアマチュア劇です。
が、主宰者は、知る人ぞ知るプロ。
知る人ぞ、、、です。
演劇に特に興味のない人には、たぶん、知られていないでしょう。

で、出演者の一人から案内をもらったので、
友人と行ってきました。
出演者は皆素人なのですが、
人数も多く、なかなかのボリュームである上に、
洗練された演出なので、
見せます!

どの人もかっこよく、素敵に見える。
舞台の魔力です。

一緒に行った友人が大声で笑うので、
皆、笑っているのだけど、ひときわ声が大きいので、
前方の席の人が振り返る始末。
「ちょっとボリュームおさえて」と、ささやきます。
で、抑え気味になるのですが、すぐ全開。

前半はコミカルで、一瞬、吉本化したのかと心配しましたが、
(だから友人が大爆笑)
後半はシリアスな展開になってゆき、
じわ~っと観るものに問いかけてくる感じです。

作・演出のプロは、私と同年齢。
嘗ては一緒に仕事をしたこともある人なので、
(私は演劇はやれないけど^^)
余計に彼女の人生観の表出に心打たれます。
で、友人は、と言うと、今度は涙を流してすすり泣き。

忙しいやつや。

そもそもこの友人、
劇が始まる前に、座席に座ったら、
「私、あんまり深くない人間やったとわかってん」と言い出しました。
私「ふうん。今、わかったん?」
友「うん。やっとわかってん。深い人になりたいねん」
私「深い人って、どんなん?」
友「う~ん。落ち着いている人、という感じかな」
私「落ち着いた人になりたいの?」
友「うん。これからは、落ち着いた人になろうと思うねん。あ、まだ開演まで20分あるね。どっかそのへん、うろうろせえへん?」
私「落ち着くのと違うの?」
友「20分もあるねんから、どっか行きたい」
私「わたしはここに落ち着いて座ってたい」
友「ほな、わたし、行って来るわ」

で、友人は、どこかへ消えました。
やがて、開演直前にコンビニの袋をぶら下げて戻って来ました。
友「シュークリーム、買うてん。食べへん?」
私「もう、始まるよ」
友「食べてもええやんね」
私「たった今、飲食はダメ、ってアナウンスしてたやん」
(そのアナウンスは、彼女が戻って来てからだった。)
友「え? そんなん、言うてた?」
私「言うてたよ。あなたが戻って来てから」
友「子どもの頃、バンビでね、食べたらあかん雰囲気やねんけど、どうしても食べたくなって、お母さんにわからんようにこっそりラムネを食べたことがあってね」
私「え? バンビ? ラムネ? 誰がラムネを食べたん?」
友「わたし」
私「バンビって、何?」
友「映画」
私「ああ、映画『バンビ』を観に行って、あなたがラムネを食べた話?」
友「うん」
結局、後で見たら、シュークリームの袋は開けられていて、いつの間にか食べていたらしい(^^)

そして、演劇が始まって、大笑いしたり泣いたりと忙しい友人。
ほんとうに、落ち着いた人になるのでしょうか?

演劇は素晴らしかったのですが、
友人の印象が強すぎて、感動が少々薄くなったような、、、(笑)