またまた母ネタです!2014/09/04 10:33

 昨日、病院に役所から派遣された介護調査員の方がやって来た。
 新米の若い人が来たら頼りなくていやだなぁという私の心配ははずれ、超ベテランという感じの女性が来られた。
 
 母は、耳が遠いだけで、現実を把握する力は衰えていない。でも、看護師さんなどは、認知に問題があると捉えていたようだ。
 母は、受け答えが常識的。で、聞こえた単語を頼りに、それらしい返答をする。たいていは、それで事が済んできたのだろう。
 しかし、病院ではそれは困る。全文が聞こえていないので、聞こえた単語だけで、解釈をしてしまうから、実際に相手が言ったことと異なる認識でいることが多々ある。看護師さんは、それを認知能力の低下と捉えたらしい。
 
 いつも思うことだが、私たちは、獲得した情報だけで全貌を想像することがよくある。そして、その想像には想像する側の願望や価値観やこれまでの経験で得た知識が盛り込まれる。で、実際とは大いに異なるストーリーをつくっていたりする。
 母などは、めんどくさいことはやりたくない、といつも思っている。だからそれが反映される。
 たとえば、入院以来ずっと測っている一日の尿量を、「もう測らなくてよくなった」とこれまで3回聞いたが、3回とも嘘だった。いや、嘘をつく気は全くない。看護師さんの言葉の断片を拾って、そう勝手に解釈したのだ。
 全く油断がならない。

 で、母の耳の遠さと自己解釈については伝えてあったが、調査員は的確だった。
 さすがベテラン。たくさんの高齢者を見て、よくわかっておられる。

 さて、どんな認定がおりるやら。
 母は退院の日を指折り数えて待っているが、私の方は不安ばっかり。

他人の夫2014/09/04 12:51

 4人部屋にいた時、お向かいの方は、私と同年くらいの方。パーキンソン病とのこと。
 毎日、夫さんが来られる。欠かさず来られて、蚊の鳴くような奥さんの言葉を、じっとじっと、手を握って、聴いておられる。
 もうお一人、入院して来られた方も、まだ若いみたいで、やっぱり夫さんが来られて、家事のことを尋ねたりしておられた。

 そういう光景を見ると、ふと、あぁ、私にはそういう人はいないんだなぁと思ってしまう。寄り添ってくれる人がいないと思うと、寂寥感が広がる。
 まあ、そう思わせるような、優しい感じの夫さんたちだからだろうけど。

 威張っているような夫さんだったら、べつに羨ましくもないんだけど。いなくてよかった、と思うだけなんだけど。

 イマドキの夫さんは、優しい人が増えたのかもしれない。昔のように、自分のペースで事を進めるのではなく、妻の意向を絶えず気にかけるような人が、増えているのかもしれない。
 そう言えば、私の友人には介護の必要なお母さんがいるのだが、母親の介護を父親がしているそうだ。友人は遠方で仕事をしているから様子がわからないけど、父親が母親をいじめていないか心配だと言っていた。80歳代のお父さんだ。
 
 まぁ、夫婦というのは二人の閉じた関係だから、外からは見えないのだから、なんとも言えないが。