好きで年寄りになったわけじゃない・・・2018/03/20 10:27

友人に教えられたコミックを読んでみた。、
kindleで、無料で読める一巻だけ、まず、読んだ。

傘寿まり子というタイトル。
傘寿、つまり80歳のまり子さんが主人公のコミックだ。

けっこう売れっ子だった漫画家のまり子さんは、今は80歳。
だんだん体力も落ちて来て、連載漫画の分量を減らしてもらっても、
結構、大変らしい。
まり子さんは、息子夫婦、孫夫婦とその小さな子ども という
4世代同居で夫はすでに他界している。

まり子さんが外出から帰って来たとき、
息子夫婦、孫夫婦が家の建て替えについて話し合っているのを知り、
ショックを受ける。
手狭だからという理由だったが、
まり子さんは、自分は余計者になってきた、と感じ始める。

そこに古い友人が亡くなり、お葬式に行くと、
まり子さんと同じ4世代同居の家の中で、孤独死したと聞かされる。
同居していた娘は、
自分たちの暮らしが大変だ、
年寄りに配慮している余裕がない、と言う。
娘の父親は別居していて、
「好きで年寄りになったわけじゃない」と言い返す。

まり子さんは、茫然とする。
生き続けてたら年寄りになって、
その先にある生きてても死んでてもどっちでもいい自分の存在。
まだ生きててごめんなさい・・・

そんな身につまされる独白の後、
まり子さんは家出をする。

若い世代は特別冷酷なのでも意地悪なのでもない。
それぞれに、善意で、せいいっぱい暮らしているだけだ。
それでも、年寄りは少しずつ、家の中で(わたし的に言えば社会で)中心からずれていく。

なんだか、身につまされて、よく高齢者の心情を描いているなぁと思っていたが、
一巻の最後で、まり子さんは、
若い時恋をしていた男性から申し込まれ、
二巻目からは同棲を始める、らしい。

もう、ええわ。
ヘテロセクシュアル・ロマンチックラブイデオロギーは根強いな。
二巻目で、相手の男性とのいろいろな展開があり、
いい年して恋愛をするまり子さんを若い奴らが責める、とか、
そういう話になるのかなと、想像してしまうのだ。
おそらく、既存のステレオタイプの枠組みを越えず、
ちょっとだけ「らしくない」おばあさん像を描くのかなと思ったら、
もうどうでもよくなった。
読まないで推断は悪いけど、興味を失ってしまった。

途中までいい線いってたのになぁ。
猫と出会うところなんかよかったんだけど、、、。
残念である。

まぁ、でも気がついたら老いていて、自分で愕然とするところなど、
なかなかよく描けていると思った。

そうなの、
年寄りって、自覚しないでなるものなのよね。
「年寄りになろう」って思ってなった人はいないのだから。
残念な人生の事実だわ。

コメント

_ スピ ― 2018/03/20 22:30

漫画家じゃなくて小説家だよん。ちなみに同棲相手は早々に退場して4巻のパートナーはゲーマーのおばあちゃんになるよ。
あと、LINEたまにチェックしてね。

_ つゆ ― 2018/03/21 11:26

ご無沙汰してま〜す。

そう、好きで年寄りになったわけじゃないし、
好きで病気になったわけじゃない。
いつも身につまされています。

子どもたちも、冷酷でもない、、、
でも、自分たちの生活にいっぱいで、、、
分かっていても、孤独。

昔の恋人が出てきたとしても
老いることには変わりない。

ただね、世の中のありようも、
昔とは、変わってきているような、、
病人や年寄りが溶け込めない暮らし、
になっているような、、、
長生きし過ぎ、になったのが、
その要因かとも思うのですが、
百パーセントそうとも思えないし。
とつおいつ考える日々です。

_ たま ― 2018/03/22 13:24

お久しぶりです。時々は覗いているのですが、高尚な話には 気遅れが…(*´σー`)エヘヘ

ナビに若すぎる人たちが 登録して、 老害老害って 連呼しているのを 見た時は、
あなた方も、そのうち老人になるんだよ~、
って投げかけたい衝動に襲われたものです。

私も母と何年か、同居していたのですが、
耳がとおくなって、 私たちの会話が聞き取れなかったりすると、
厄介なこともありました。

なるべくいつまでも元気でいたいですが、
こればかりは ね。
ましてや 恋なんて (ヾノ・∀・`)ムリムリです。

_ M吉 ― 2018/03/25 09:27

スピちゃん
そうか、、、ありがとう!
ちゃんと読んでないんだわ・・・(^^)

2,3巻を飛ばして、4巻を読もうかな(^^)

_ M吉 ― 2018/03/25 09:29

つゆさん

本当に考えますよね。
気がついたら、年寄りになってたんだもん、、、(^^;)

本人も年寄りは、初めての経験。
戸惑っています。

_ M吉 ― 2018/03/25 09:32

たまさん

ありがとうございます。

そうですよね、、、
年寄りをかかえているときは、ちょっとうざくなったりするけど、
でも、やがて自分もたどる道・・・

自分の老いと向き合うのは、なかなか難しいです、、、。

_ マキ ― 2018/04/06 18:47

クスッ(笑)
老眼で??ヘテロセクシュアル・ロマンチックラブイデオロギーがヘベレケコオロギデロンギー
に何故か見えてしまう!!

_ M吉 ― 2018/04/06 18:52

マキさん

それは傑作です!
その才能が私も欲しい(^^)
そうすれば、もう少し、私のブログも面白くなるのに、、、。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック