デグラッシ2017/10/31 21:12

Netflix でやっている青春ドラマ。
高校生の群像劇で、そんな若い子のドラマを見ても仕方ない、と思っていたのに、
一度見たら、はまってしまった。

カナダのドラマだ。
日本でも評判になった「グリー」も、高校生の群像劇だったが、
こちらは「大人の事情」も結構ストーリーに入って来るのと、
なにしろ、ミュージカルドラマなので、毎回音楽とダンスが効いていて、
ゴキゲンなドラマで、やはりはまってしまった。

「グリー」もそうだったが、この「デグラッシ」も、
マイノリティの問題を正面から描いている。
人種、民族、セクシュアリティなどの多様性を描くことは、
もはやこうしたドラマには不可欠なのだろうと思える。
だから、ある意味、とても政治的だ。
「グリー」とは時代が違うから、ISISのテロも登場する。
シリアから来ている高校生が同級生たちから孤立したり、
路上で襲われたり、というような場面もあり、
しかし、やがて、平和を望んでいるイスラム教徒として理解され、
またイスラム教徒の生徒は、悩みながらもセクシュアル・マイノリティの友人を受け入れていく、など感動的なエピソードが満載だ。

登場する若者たちは、高校生らしく無茶もやるが、
(呆れるほど、恋愛ばっかりしているが、そんな世代か・・・)
真摯に悩み、思慮深く、「高校生なのに、なんて、偉い人たちなんだろう」と感動してしまうのだ。
こうした品の良い、家族で観られるようなドラマは、
若者が良識ある大人に成長していくように方向づけられているのだろう。
しかも、押しつけがましくなく、エンターテインメントとして、
十分に楽しめるので、カナダでも人気があるらしい。

日本のTVドラマはどうなのだろう。
たぶん、政治的なメッセージとなるのを回避しようとするのか、
すでに評価が定まって、誰が考えても「正義」とレッテルを貼るようなことしか扱わない気がする。
だから、描かれていることが、いやになるくらい単細胞な内容だ。
Controversial(うまい日本語が見つからないので英語^^)なテーマを織り込んだ、見応えのあるドラマとか観たいんだけど。
(と言っても、最近、日本のドラマは見ていないからわからない。
少しは進歩しているのだろうか。)
日常的なことでもポリティカルなことは非常に多いが、
何か、党派的な駆け引きにすり替えられてしまう気がする。
だから、ポリティカルな意識が育たない。

まぁ、このあいだの選挙結果を見れば、この国の水準がよくわかるわ。
愚民政策が成功しているね。(← ちょっと毒入り^^)