転倒 ― 2019/11/08 20:43
私の家はケーブルがあちらこちらを這っている。
まぁ、これまではそれで支障がなかった。
が、老いた猫ちゃんが、どうしたらそうなるのか、首に巻き付けてぐったりしているのを見つけたりした。
あわててはずすのだが、私が不在の時にそういうことになると困るので、ケーブルの場所を変えたり、いろいろちょこちょこといじっていた。
が、床に這っている大物があった。
電波を飛ばすタイプのテレビのチューナーや、
DVDレコーダーのアンテナ線だ。
電気製品の場所を変えるのがなかなか大仕事なので、
とりあえずケーブルだけを長く這わせていた。
が、老猫は最近、ところかまわず粗相をするようになっている。
おむつをしたが、夜の間に取ってしまうので、
仕方なく、ケーブルを猫ちゃんがそのままくぐれる程度の高さにした。
私の膝くらいの高さ。
猫ちゃんの頭上に来るので、老いた子はケーブルの存在にすら気づかない。
私自身は、ベランダに出るのに跨がないといけないが、
毎日、わけなくまたいで通っていた。
しかし、とうとうその日は来た。
足が上がっていなかったのか、洗濯物をかかえたまま、
ケーブルに引っかかり、転倒。
ぼって~んと転んだ。
右肩と右膝をしたたかに打った。
泣きたい気分。うつらうつらしていた猫ちゃんは、「ん?」と目を開けたが、ぼんやりしている。
若い時なら、飛び上って逃げただろうに。
で、ずっと肩も膝も痛んでいた。
なのに、数日後、また、足をひっかけたらしい。
今度も、すってーんと、ころんだ。
右肩と右膝。同じ場所をしたたかに打った。
膝は、広範囲に青あざ。
前の場所と少しずれたか。
右肩も治るどころか、痛みが増している。
さすがにこれはアカンと、ケーブルの長いのを買って来て、
自分の頭より高い所にわたした。
まだ、数日しか経っていないが、ケーブルはいい調子。
ただし、右膝と右肩はまだ痛んでいる。
で、今日、マンションの設備点検で自分の家が終わった後、
息子の家に向かった。
息子の家は、同じマンションの向かいの棟だ。
そして、溝をまたいで曲がった所でびっくり。
両脚が溝に落ちている年配の女性が転んだまま起き上がれないでいる。
溝自体は、乾いていて、膝までもないくらい浅い。
私を見て、助けて、というように手を延ばす。
「どうされたんですか?」とびっくりして立ち上がらせようとするが、
小柄な人でもなかなか難しい。
そこへもう一人、女性が現れて、声をかけてくれて、二人で支えると、
ようやくなんとか足が立って、溝から出て立ち上がることができた。
足を踏ん張れないのだと言っていた。
ようやく立ち上がったその人は、ぼつぼつと歩き出すが、
そこへやって来た設備点検の男性も声をかけて来て、
大丈夫ですか? 歩けますか? とみんなで言う。
そこへ管理人さん(奥さんの方)が現れて、
どこかへ行くつもりらしいその人と一緒に、マンションの出口の方へ歩いて行った。
当然のことながら、その転んだ女性が、からだが震えている感じがわかる。
私も転んだ直後はからだが震えていた。ショックを受けているのだ。
あの人もきっと、後から、あちらこちらすりむいたり打ったところが痛かったりするだろうなと思いながら、
私も貸した肩がまだ痛む。
今日は新たに手首が痛い。
いつの間にか他も打っているのだろう。
明日は我が身だと思いながら、母も生前、道端で困っていると、いろいろな人が助けてくれると言っていたのを思い出した。
穏やかに人が日常を暮している街とはそういうものなのだと、改めて思う。
まぁ、これまではそれで支障がなかった。
が、老いた猫ちゃんが、どうしたらそうなるのか、首に巻き付けてぐったりしているのを見つけたりした。
あわててはずすのだが、私が不在の時にそういうことになると困るので、ケーブルの場所を変えたり、いろいろちょこちょこといじっていた。
が、床に這っている大物があった。
電波を飛ばすタイプのテレビのチューナーや、
DVDレコーダーのアンテナ線だ。
電気製品の場所を変えるのがなかなか大仕事なので、
とりあえずケーブルだけを長く這わせていた。
が、老猫は最近、ところかまわず粗相をするようになっている。
おむつをしたが、夜の間に取ってしまうので、
仕方なく、ケーブルを猫ちゃんがそのままくぐれる程度の高さにした。
私の膝くらいの高さ。
猫ちゃんの頭上に来るので、老いた子はケーブルの存在にすら気づかない。
私自身は、ベランダに出るのに跨がないといけないが、
毎日、わけなくまたいで通っていた。
しかし、とうとうその日は来た。
足が上がっていなかったのか、洗濯物をかかえたまま、
ケーブルに引っかかり、転倒。
ぼって~んと転んだ。
右肩と右膝をしたたかに打った。
泣きたい気分。うつらうつらしていた猫ちゃんは、「ん?」と目を開けたが、ぼんやりしている。
若い時なら、飛び上って逃げただろうに。
で、ずっと肩も膝も痛んでいた。
なのに、数日後、また、足をひっかけたらしい。
今度も、すってーんと、ころんだ。
右肩と右膝。同じ場所をしたたかに打った。
膝は、広範囲に青あざ。
前の場所と少しずれたか。
右肩も治るどころか、痛みが増している。
さすがにこれはアカンと、ケーブルの長いのを買って来て、
自分の頭より高い所にわたした。
まだ、数日しか経っていないが、ケーブルはいい調子。
ただし、右膝と右肩はまだ痛んでいる。
で、今日、マンションの設備点検で自分の家が終わった後、
息子の家に向かった。
息子の家は、同じマンションの向かいの棟だ。
そして、溝をまたいで曲がった所でびっくり。
両脚が溝に落ちている年配の女性が転んだまま起き上がれないでいる。
溝自体は、乾いていて、膝までもないくらい浅い。
私を見て、助けて、というように手を延ばす。
「どうされたんですか?」とびっくりして立ち上がらせようとするが、
小柄な人でもなかなか難しい。
そこへもう一人、女性が現れて、声をかけてくれて、二人で支えると、
ようやくなんとか足が立って、溝から出て立ち上がることができた。
足を踏ん張れないのだと言っていた。
ようやく立ち上がったその人は、ぼつぼつと歩き出すが、
そこへやって来た設備点検の男性も声をかけて来て、
大丈夫ですか? 歩けますか? とみんなで言う。
そこへ管理人さん(奥さんの方)が現れて、
どこかへ行くつもりらしいその人と一緒に、マンションの出口の方へ歩いて行った。
当然のことながら、その転んだ女性が、からだが震えている感じがわかる。
私も転んだ直後はからだが震えていた。ショックを受けているのだ。
あの人もきっと、後から、あちらこちらすりむいたり打ったところが痛かったりするだろうなと思いながら、
私も貸した肩がまだ痛む。
今日は新たに手首が痛い。
いつの間にか他も打っているのだろう。
明日は我が身だと思いながら、母も生前、道端で困っていると、いろいろな人が助けてくれると言っていたのを思い出した。
穏やかに人が日常を暮している街とはそういうものなのだと、改めて思う。
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