特異な体験からいろいろ考えたりする、、、2022/03/21 12:41

古いマンションの一室に住んでいる。
ファミリータイプの3LDKで、それなりに一人暮らしには広いのだけど、
猫が汚しまくり、破壊しまくった後始末をするエネルギーがなく、
その部屋(南向きの一番いい部屋)は物置状態になっていた。
さらに、物を捨てられないたちなので(特に、誰かからもらった物は、紙切れ一枚捨てにくい。受け取ったのは、物ではなく、その人からの厚意と思えて、それを無にできない私がいる)、物であふれかえっていて、3LDKが狭かった。

さらにマンション建設当時のままの水回りがもはや限界で、とうとうリフォームを決心した。
業者と話している間に、大事になっていって、費用も高くなる。
もはや無職になるので、仕事をしていた頃とは違って、この高額出費がかなり精神的な負担になっていたのだろうと思う。
つまり、からだを壊したのだ。
救急搬送され、入院もした。

そこまでは以前にも書いたのだが、
2月末できっちり、リフォーム工事は終わり、職人さんたちの出入りがなくなった。
ようやく気兼ねなしに自分の家で暮らせるのだが、
とてつもない数の段ボールと、想像もしなかった塵埃が残った。

ここからの脱出も、まだこれからだ。
かかわっている団体のイベントがようやく終わったので、やっと家の中のことに取り掛かれる。

いや、言いたかったのはそのことではない。
工事中、私の家に、毎日、ガタイの大きな職人さんたちが出入りしていて、
私は一室に閉じこもって、ただただ耐えた一か月。
そして、最終日、ハウスクリーニングの人たちが来た。
男性一人と女性二人。
「女の人だ!」という、安らぎというのか、感激に近いものがあった。
この家の中で、女の人に会えるなんて!
この良い空気は何だろう?

トイレのドアに貼っていた張り紙、
「トイレは、外の共用トイレをお使いください」という注意書きを剥がして、
「女性は使っていただいていいですよ」と、伝えると、
「ありがとうございます」と、優しい反応。

最後の最後に、さわやかな風が吹いた。

で、改めて思う。
業者さんも職人さんも、皆さん、礼儀正しくて紳士的だった。
でも、あの圧迫感は何だろう?

業者さんも途中で頼んだ便利屋さんも、
腰が低く、礼儀正しい人たちだ。
しかし、合間の雑談などで、
なんで、あんなに教えたがり、自慢したがるんだろう、と思うのだ。
女が、「まあ、お偉い!」「まあ、すごいわ!」と、年配の女性である私が、そういうふうに言うのを期待しているのか。
(くやしいけど、たまに言ってしまう。)
女からの承認を求めている感じがする。

教えてくれることが、こっちも知っていることだったりすることも多い。
女は物の構造を知らないと思っているのか。
新しいキッチンの引き出しをわざわざ取り外して、「こんなふうになります」と、教えてくれるが、
他の家具でやっているから知っていることだ。

電気の配線やネットの配線だけは、
私の方がわかっていると知ったせいか、もう、教えようとはしなくなった。

ほんとうは、照明器具だって、自分で取り付けられる。
でも、いかんせん、身長が足りないから、
その上に脚立に乗るとめまいを起こすので、できないだけだ。
(悔しいなぁ。)

リフォームが済んでも、
やらないといけないことがあまりにも多く、
私自身の反応が薄いようだ。
だから、余計、いろいろ教えようとするのかもしれない。
まあ、嫌な人たちではないし、苦労人の男性たちは、きっとかなり洗練されている方なんだろうと思う。
それでも、「教えたがり」「認めてもらいたがり」なんだなぁ。

これって、ジェンダーか。
施工主が男性でも、同じ感じなのだろうか。
やはり、相手が女である、ということは、
男は、賞賛の対象、見上げられる対象(物理的には本当に見上げているのだが)、となる、ということか。
無意識のジェンダーか、、、。

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