病名の重み2020/09/01 23:14

今日、眼科へ。

若い非常勤の医者は、上瞼をひっくり返すのがどうも下手くそ。
すごく強い力で押してくるので
目が閉じる。
「リラックスして」
「もっと、力を抜いて」
とこっちに問題があるように言うが、
「てめぇが下手くそなんだろ!」と言いたい気持ち。
意志のコントロールが働かない作用で、眼が閉じる。
いくら、「目を閉じないで」と言われても、私の意志の力ではどうにもならない。
閉じないでいようとしても、無理なのだ。
なんとか瞼をひっくり返し終えて、
「リラックスしないと、患者さん自身の診察ができないんですよ、、、」と、
説教しようとするから、
「抵抗する気は全くないんですけどねぇ、、、」と答えたが、
ほんとは、「そちらの技術が未熟なんでしょ」と言いたかったわ。

いろんな眼科医にかかったけど、こんなにこの手技が困難だったのは初めて。
こっちの問題ではないと思う。

が、説明を聞いて、そういうことか、と納得はいった。
再発性角膜びらんというのとは、違うのだという。
ドライアイがひどくて、今の症状になるのだという。
これは、納得だ。

要するに、私は乾燥体質なのだ。
言われてみれば、指先も湿り気がない。
冬場は皮膚がかさつく。
年を取って、余計、潤いがなくなったようだ。
目も同じ。
始終、水分を補わないと乾燥する。
言われてみて、納得した。これは、説得力がある。
上瞼をひっくり返すのは下手だけど、説明は上手だった。

しかし、症状は重いので、
それなりの病名がないと、仕事のやりにくさの説明ができない。
仕事がやりにくいだけではなく、激痛のときは痛み止めを飲まないと苦しみ続ける。
なんか、もうちょっと、説得力のある診断名が出ないものか。
「ドライアイで」は、同情されないじゃないか。
黒目が傷だらけなんだよ、
本人には本当につらいことなんだよ(泣)

どこから見てもおばあちゃん!2020/09/11 11:23

ある媒体からインタビューを受けた。
取材の後、写真を撮る、とのこと。
出てきた写真を見ると、ほぼ間違いなくがっかりするから、
期待はしていなかったけど(笑)、
まー、たいがいなばあさんだわ。

少し前、久しぶりに会った友人が、素敵な帽子をかぶっていた。
日よけで買ったセールの帽子らしいのだが、色合いがとても私好み.
いわゆる日よけ用の麦わらとは違って、なかなかのおしゃれ具合。
で、思わず、別れ際に、写真を撮っとこうと提案して、
写真を撮った。
まぁ、その友達が帽子をかぶっている姿もあまり見ないし、
この時期に、ものすごくソーシャルディスタンスを取ったとはいえ、
生で会えるのも、なんか記念みたいで。
で、その写真をすぐにLineで送ったら、
「しっかり、ばあちゃんや」と、本人が言っていた。
60歳を超えたら、みな、間違いなく、おばあさんだ。

なんとなく、若く保っていた人も、どこかで老ける。
私も60歳の時は、「嘘でしょ~!!」と言われたけど、
病気もしたし、気がついたら、どこからどう見ても、おばあさんになった。

私の母が、80歳の頃、敬老の日のキャンペーンで街頭で何かを貰ったらしく、それを見せながら、
「やっぱり、わかるんやろか?」と言ったことがあった。
若い頃から、若く見える、美しいと言われ続けてきた母でも、
80歳になれば、堂々たる老人だ。
自分で鏡を見ていても、あんまりわからないのかもしれない。

とにかく、女性には、「お若く見えます」というおべんちゃらがあるが、
もうそういうの、「やめようぜ」という感じ。
テレビの、「この人、何歳に見えますか?」というCMは嫌いなものの一つだ。
確かに、健康な人は若々しい。
健康を保つのが一番とは思う。

しかし、そのインタビューの写真、覚悟していたけど、
覚悟以上に、ばあさんだった(笑)

先日、押し入れを整理していて、若いときの写真が出てきたけど、
あら、私って、かわいいやん! という感じ。
そんなに丈夫でもなかったけど、
やっぱり、生き物としての若さがあふれている。

もはや凋落の季節。
うまく枯れたいものだが、
もうちょっとだけ、欲望がある。
思考の鍛錬だけはもう少し続けたい、という欲望。

古希! コーキー!!2020/09/13 16:06

毎晩、睡眠導入剤を欠かせない。
ロキソニンと水を枕元に置き続ける。
救急車を呼んで運んでもらうかもしれないから、保険証も近くに。
パジャマは、あまりにもひどいのは着ないでおこう。
で、目薬をさして、眠りにつく。

マイスリーはよく効くので、とにかく眠りに就ける。
結構、明け方まではしっかり眠れる。
そして、朝になって、
一晩、無事に過ぎたことを知る。
あー、生きてた、と思う。

70歳の誕生日、生きて迎えられるのか、とても不安だった。
まだ、覚悟ができてないな、と毎夜思った。
70歳になりたい、とにかく、早くなりたい。
誕生日がこんなに待ち遠しかったのは、初めて。
無事に大台に乗りたいと思ったのだ。

で、今日、70歳になった。
おお、古希だ。

友達が、萩の名産セットを送ってくれた。
萩焼のぐい飲み(色が美しい)やら、お漬物やらふりかけやら、
ちくわやら、、、とにかくバラエティに富んだわくわくする詰め合わせ。
そろそろ買わなくちゃと思っていたマーマレード、
しかもすごくおいしそうなのが入ってた。
なんだか、生き延びそうな気分。

そして、今日は、娘から、入浴剤の詰め合わせ。
ものすごくたくさん、いろいろな入浴剤が入っている。
これで、当分、買わないでいける。
毎日バスタイムが楽しみになる。
さらに、生き延びられた気分!!

Facebookでも、お誕生日のメッセージが続々と、、、。
あ~、みなさん、ありがとう! という感じ。

優しい人たちに囲まれていると実感できて、
なんだか、もういつ死んでもいいか、と、、、。
いやいや、もっと生き延びるのだ。

ある人が書いていた。
もう、おまけの人生だから、好きなように生きよう!と。
その人も癌経験者で、少し年上。
そうだねぇ、なんか、ちょっと吹っ切れた。

なくなりそうで買おうと思う物、たとえばマーマレードとか、入浴剤とか、、、。
それらを買うのに、一瞬、ためらいがあったりしたのだ。
もう、使う日は来ないかも、、、。
余るかも、、、と。
でも、プレゼントしてもらって、なんか、まだまだ生きる気がした。

希望することは生きること、なのだ。

よし、大台に乗ったぞ。
次の展開を考えるぞ。
先を歩いて、
後から来る人に、希望のおすそ分けができるように。

今日は前向きだ。