400人超え2013/10/02 00:10

 秋学期は、また新しい学生が対象です。ショッピング期間が終わって、履修登録が一応終了しました。春学期まで、270人だなんだと文句を言っていましたが、反省しています。いや~、そんな人数、黙ってこなせよ、という話でした。 反省、反省、、、私が甘かったわ。

 確定した今日の授業の人数を見て、「え? なんで?」って、思わず、声が出ちゃいました。一回目のお試し期間の授業では280人だったのに、今日は、400人を超えていました。
「私、単位を取るのが簡単だって、言いました?」と、思わず、学生さん達に尋ねる始末。400人の教室が狭い!

 授業前、食堂でパンを食べていたら、見覚えのある男子学生が二人。向こうも気づいて、「あ、こんにちは」とにこにこ。春学期に授業を受けていた学生さんです。
そして、「秋学期も先生の授業、あるんですか?」ときくので、「ありますよ」と答えたら、
「え~っ、僕ら教えてもらえなかった、、、」と残念そうに顔を見合わせています。
「もう満員よ」と言いたいところですが、それよりも、私の授業は半年単位なので、春学期に単位を取った人は、もう秋学期は取らない仕組みです。
いつもうれしそうに、授業に来てくれていた学生さん達です。
とにかく、学生は基本的にかわいい。こっちが年をとればとるほど、幼く見えてきて、かわいくなっていきます。
 もう少し若い頃は相手を扱いかねていたところもありますが、最近はおかしくて笑っちゃうことばかりです。

 ミニレポートを書かかせても、へなへなした文字で一行だけ、「全力で学びたいです」とか書いてあると、「嘘ばっかり」とつっこんで一人笑い。映像を見せて感想を書かせると、「深く考えさせられます」って、「何も考えてないやろ」と読みながら一人でつっこみます。
 学生達をかわいいと思えるのは、ほんとうに有り難いことです。だから、仕事は楽しい。あとは、この大勢の学生の関心をいかに引きつけ、いかに内容に興味を持たせるか、「ガンバロー」なんて、初心に返っています。
 

笑った出来事2013/10/09 09:42

まぁ、文字に書いてしまうと大したことはないんですが、、、。

私の余暇活動(と言っても、完全に余暇ではない時間まで侵食して、寝不足になったりもするのですが)には、私より若い人たちとの共同作業があります。
その一つは、年に一度、某研究会の論集を発行しているのですが、
そこにたまに私もエッセイの類を書きます。
もう、論文は全く書けなくなりました。先行研究を読むのがしんどい、もともと向いていないんですね。
好きなことを好きなように書きたい。

で、今回書いたエッセイ、結構長い(2万字弱)ので、それなりに精力を使いました。
その中に、「啐啄の機」という言葉を用いていました。
さあ、それが話題に。
若い人は読める人すらいなかったのでした。
いえ、もちろん日常的によく使う言葉だとは思っていなかったけど、日頃から文献に慣れ親しんでいる高学歴集団。
誰一人、読み方すらわからなかった、というのに些かびっくり。

「違う言葉に変えた方がいい?」と申し出たら、
「いえいえ、こういう言葉を残していくためにも貴重です。この中で、M吉さんはこの言葉を知っている最後の人だから」と、完全に「長老」扱い。
そして、みんな手持ちの電子辞書やパソコンで、「啐啄の機」の意味を調べて、盛り上がっていました。

すると、何でもよく知っている若手研究者の一人が、
「今でしょ! って、感じですか?」と。
もう、おかし過ぎて、ぴったり過ぎて、しばらく笑いが止まりませんでした。

でもまぁ、確かに私の用語は若干古いかも。
同世代よりも、漢語や古語を多用する傾向があるそうです。
なにしろ、子どもの頃、何かで失敗して落ち込んでいましたら、母が
「捲土重来を期して、がんばりなさい」と言うような環境でしたから。
故事熟語や箴言が大好きな親でした。

しかしこの「啐啄の機」、日本語が得意なはずのATOKですら、全然変換しなかったわ。
と言うより、年を取るにつれて、古い言い回しがやたら思い出される自分は大丈夫かしら。何かの徴候?

「啐啄の機」補足2013/10/09 12:33

 先の話題に補足しますと、その会議では、一人だけ「啐啄の機」を知っている若い(?)人がいました。彼女は、20年以上も前に、私から教わった、とのこと。 
 そうそう、結構、この言い回し、使える場面が多いんですよね~。 

 なぜ、こういう補足を書きたくなったかと言うと、正確を期するとすれば、やはり、知っている人が一人でもいた、ということは書くべきかなと、妙に律儀に考えたせいです。 
 もともと、その人の情報源は私なので、先のブログでは、「ま、いいか」と思っていたのですけれど、、、。 

 で、ついでに思い出したこと。 
 もうずいぶん昔、「断簡零墨」というタイトルのブログを作っていました。(あのブログ、どこに消えたんだろう?) 
 そうしたら、やはり博識の若い人(ひょっとして、上と同じ人だったかな?)が、「それ何?」という感じだったので、そうか、この人も知らないのか、とこのときはちょっと嬉しくなって、ブログのタイトルにぴったりだと悦に入っていたのでした。 

 で、そんなブログタイトルは自分のだけだと思いこんでいたら、あるある、、、「断簡零墨」と題したブログがいくつも。 
 考えることは一緒だなぁと思ったことでした。たぶん、みな、私と似たような年齢の人だったかと。 

 世代によって、享受する文化は変わります。そう言えば、また思い出しました。 
 先日、気晴らしにシネコンに入って観たのが『マン・オブ・スティール』(スーパーマンです^^)。 
 平日の夜なので空いているのはわかるのですが、なんと観客は私を入れて3人。私と、男性1人客が2人。がら空きの客席に、ばらばらに座ります。みんな1000円で映画が観られる年齢っぽい。 
 で、はたと気づきました。そうか、イマドキの若い人には「スーパーマン」はピンと来ないんだ、と。子ども時代、白黒のテレビで「スーパーマン」にわくわくした年代が観るんだ、と。 
 お話は、クラーク・ケントの誕生から描かれ、デイリー・プラネット社に入社するところで終わります。そのへんは、懐古的に嬉しいんだけど、これは観ちゃ行けない映画、いえ、作っちゃいけない映画だったんじゃないかと思いました。 
 9.11のWTCが崩壊するシーンを彷彿させる場面が次々と、、、。 
 荒唐無稽なアメコミヒーローものは好きですが、デリカシーも要るのではないかと、思ったことでした。




教室2013/10/15 23:06

 登録人数が400人を超えたと言って、ブヒブヒ愚痴っておりましたが、それまで使っていた教室は、定員が400人以下だということが判明しました。教室の定員が登録人数より少ないのはダメでしょう。たとえ、全員受講しないとしても、登録人数を収容できる教室を用意するのは、当然でしょう。と、筋を通すM吉は事務局に相談しました。
 しかし、それまで使っていた教室より広い教室って、ないんじゃないかとも思っていましたが、ありました! 550人の部屋が・・・。
 「○○ホール」と名前がついていました! で、今日からホールで授業です。もう、、、笑うしかないし、、、。


 通常は、シンポジウム等のイベントに使用されるホールです。学生は相変わらず、大はしゃぎ。
でも、「座る席がないから」と、床座りする学生の言い訳を許すようでは困りますから、とりあえず、条件は整えないと、、、。

 しっかし、疲れる・・・。他の先生と話していたら、「その人数は、1回の授業ではいかんでしょう」と呆れておられた。いや、私もそう思う。でも、今更、時間割を変えるわけにはいかない学生側の事情もあるでしょうから、これでいくしかありません。
 「ら、来週こそ、静かに授業を聞かせてみせるぞ」と毎回決心しながら、毎回撃沈しております。
ふぅ~。